本池 絵里子 さん
困難を乗り越えた先につながる感謝の言葉。希望を持って取り組める仕事です。
介護業界に入ったとき、実はあまりきれいなイメージを持っていませんでした。短大時代は保育士となるための勉強をしており、資格を取る上で介護の実習も経験していたのですが、施設に入った当初は、果たして私に排せつの介助が務まるのだろうかという不安でいっぱいでした。ですが、それはご利用者と接するうちにだんだんと消えていきました。排せつのお手伝いは、ご利用者に気持ちよく過ごしてもらうという手段の一つであって、高齢者の方に寄り添い接する上で、きれいとか汚いといった概念はなくなっていったのです。
加えてこうほうえんでは、介護という仕事に誇りを持ち、一生懸命働いている職員の姿を多く見かけ、感銘を受けたことも大きかったように思います。こんなにも大勢の人が情熱を持って介護の仕事に取り組んでいる。そして、理事長を筆頭に、新しいことを積極的にやっていこうという熱い思いを持った職員も多く、常に現場で最新のことを学ばせてもらっている思いです。
今は介護支援専門員として、介護を必要とする方に対し、本人の希望や家族の介護力、経済的な問題にも配慮しながら、どのようなサービスが提供できるのかを提案する仕事をしています。自宅に伺って相談にのることがほとんどですが、ときに私の言葉が足らずお叱りを受けることもありました。そんなとき先輩方に「お叱りを受けることもご利用者との信頼関係を作っていく一つの方法。だから失敗をしても大丈夫」と励ましてもらい、とても心強かったですね。最終的には、そこを乗り越え良い関係を築けた家族の方がほとんどでしたし、感謝の言葉につなげていくことができたのは、良かったと思っています。今後は、私自身も新人の育成に関わっていき、職員同士のさらなるスキルアップも図っていきたいと思っています。